あん摩マッサージ指圧師 過去問
第34回(2026年)
問143 (施術臨床 問35)
問題文
「43歳の男性。主訴は日によって部位が異なる腰下肢痛。ストレスでイライラする。左右のSLRテスト、ケンプテスト、ペイステストは陰性。下肢の筋力、知覚、腱反射は正常。脈は弦を認める。」
疾患として最も可能性が高いのはどれか。
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問題
あん摩マッサージ指圧師試験 第34回(2026年) 問143(施術臨床 問35) (訂正依頼・報告はこちら)
「43歳の男性。主訴は日によって部位が異なる腰下肢痛。ストレスでイライラする。左右のSLRテスト、ケンプテスト、ペイステストは陰性。下肢の筋力、知覚、腱反射は正常。脈は弦を認める。」
疾患として最も可能性が高いのはどれか。
- 心因性腰痛
- 梨状筋症候群
- 根性坐骨神経痛
- 腰部脊柱管狭窄症
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この過去問の解説 (3件)
01
最も可能性が高い疾患は心因性腰痛です。
この症例では、腰や下肢の痛みがありますが、痛む場所が日によって変わっています。また、ストレスでイライラしやすいこと、SLRテスト・ケンプテスト・ペイステストがすべて陰性であること、下肢の筋力・知覚・腱反射が正常であることから、神経や筋肉の明らかな異常は考えにくいです。
そのため、体の構造的な異常よりも、心理的なストレスが関係する腰痛を考えるのが自然です。
この選択肢が最も適切です。
心因性腰痛は、心のストレスや不安、緊張などが関係して起こる腰痛です。痛みが実際にないという意味ではなく、ストレスによって痛みを強く感じたり、痛む場所が変わったりすることがあります。
この症例では、痛む部位が日によって異なり、ストレスでイライラする様子があります。また、神経の障害を調べる検査では異常がありません。したがって、心因性腰痛の可能性が高いです。
脈が弦であることも、東洋医学ではストレスや緊張と関係しやすい所見です。
梨状筋症候群は、お尻の奥にある梨状筋が坐骨神経を圧迫して、腰からお尻、太もも、足に痛みやしびれを出す病気です。
この病気では、ペイステストが陽性になることがあります。しかし、この症例ではペイステストが陰性です。また、痛む場所が日によって変わる点も、梨状筋症候群としては典型的ではありません。
そのため、最も可能性が高い疾患とはいえません。
根性坐骨神経痛は、腰の神経の根元が圧迫されて、腰から足に痛みやしびれが出る状態です。椎間板ヘルニアなどで起こることがあります。
この場合、SLRテストが陽性になったり、下肢の筋力低下、知覚異常、腱反射の異常がみられたりすることがあります。
しかし、この症例では左右のSLRテストは陰性で、下肢の筋力・知覚・腱反射も正常です。神経の根元が障害されていると考える根拠が弱いため、根性坐骨神経痛は考えにくいです。
腰部脊柱管狭窄症は、腰の神経の通り道が狭くなり、足の痛みやしびれが出る病気です。代表的な症状は、歩くと足が痛くなったりしびれたりして、少し休むと楽になる間欠性跛行です。
また、ケンプテストで症状が出ることがあります。
この症例では、ケンプテストは陰性です。さらに、筋力・知覚・腱反射にも異常がなく、間欠性跛行の情報もありません。したがって、腰部脊柱管狭窄症の可能性は高くありません。
この問題では、痛みの原因が神経や筋肉の異常によるものか、心理的なストレスが関係するものかを見分けることが大切です。
覚えておくポイントは、痛む場所が日によって変わる、ストレスで悪化する、神経の検査で異常がない場合は、心因性腰痛を考えるということです。
一方で、梨状筋症候群、根性坐骨神経痛、腰部脊柱管狭窄症では、神経の圧迫や刺激を示す検査所見が出やすいです。この症例ではそれらが陰性なので、最も考えやすいのは心因性腰痛です。
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02
痛みの部位が一定せず、整形外科的テストや神経所見が正常で、ストレスや脈の緊張を認める状態で、最も可能性が高い疾患は心因性腰痛です。神経や関節の異常が見られないのに腰痛があり、ストレスや日によって部位が変わることが特徴です。
正しい解答です。
ストレスなどの心理的要因で起こる腰痛です。日によって痛む場所が変わる、整形外科的な神経テストで異常がない、イライラや弦脈がある点に一致しています。
誤りの解答です。
お尻の筋肉で坐骨神経が圧迫される疾患です。梨状筋を伸ばすペイステストが陽性になりやすく、日によって痛みの部位が変わることは通常ありません。
誤りの解答です。
神経の根元が圧迫されて起こる神経痛です。足を持ち上げるSLRテストが陽性になり、圧迫された神経に沿って筋力低下や知覚障害、腱反射の減弱の異常が出ます。
誤りの解答です。
神経の通り道が狭くなる病気です。歩くと痛み、休むと楽になる間歇性跛行が特徴的で、高齢者に多く、本症例のような心理的特徴とは異なります。
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03
答えは「心因性腰痛」です。
徒手検査法が陰性であり筋力、知覚、腱反射も正常な点から、器質的な障害ではなく、機能的な障害が疑われます。
ストレス性の要素が含まれることから心因性腰痛の可能性が高いです。
心理社会的因子(いわゆるストレス)は、腰痛の遷延化に関与するとされています。
器質的な障害以外に、うつ、仕事上の問題、仕事上への不満などの因子は、腰痛を増悪させる要因とされます。
これらが原因となる心因性腰痛では、器質的な障害は認められず、機能的な障害として腰痛を引き起こすため、これが正解となります。
梨状筋症候群とは、梨状筋と坐骨神経との間で生じる絞扼性神経障害のことを指します。
徒手検査ではフライバーグテストやペイステストが陽性となります。
根性坐骨神経痛とは、腰部椎間板ヘルニアや分離・滑り症などが原因となって生じる坐骨神経痛のことを指します。
徒手検査では、SLRテストやブラガードテストなどが陽性となります。
腰部脊柱管狭窄症とは、さまざまな原因により脊柱管や椎間孔が狭窄し、神経根や馬尾を圧迫する病態のことを指します。
徒手検査では、ケンプテストが陽性となり、重症の場合、間欠破行や膀胱直腸障害などがみられるようになります。
器質的な障害のない原因不明の非特異的腰痛には、筋・筋膜性、椎間関節性、椎間板性、仙腸関節性、心理社会的腰痛などがあげられます。
心理社会的因子は、これらの腰痛の慢性化に深く関与しています。
特異的腰痛、特定の徒手検査などで鑑別することが重要となります。
SLRは椎間板ヘルニア、ペイステストは梨状筋症候群、ケンプテストは脊柱管狭窄症の鑑別の際に用いられる徒手検査です。
また、、腱反射は減弱なら末梢神経障害、亢進なら中枢の問題が関与しています。
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