あん摩マッサージ指圧師 過去問
第34回(2026年)
問131 (施術臨床 問23)
問題文
「46歳の女性。主訴は肥満。ここ数年、殿部や大腿部が締まりなく肥満している。食欲や食事量は以前とあまり変わらない。動くのが面倒で、動くと息切れしやすく、下腹部や腰が冷えてだるい。脈は遅弱を認める。」
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問題
あん摩マッサージ指圧師試験 第34回(2026年) 問131(施術臨床 問23) (訂正依頼・報告はこちら)
「46歳の女性。主訴は肥満。ここ数年、殿部や大腿部が締まりなく肥満している。食欲や食事量は以前とあまり変わらない。動くのが面倒で、動くと息切れしやすく、下腹部や腰が冷えてだるい。脈は遅弱を認める。」
- 湿熱を除く。
- 瘀血を除く。
- 心気を補う。
- 腎陽を補う。
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この過去問の解説 (3件)
01
正しい選択肢は、「腎陽を補う。」です。
この症例では、肥満に加えて、下腹部や腰の冷え、だるさ、動くと息切れしやすい、脈が遅く弱いことがみられます。
これらは、体を温めたり、活動する力を支えたりする腎陽が不足している状態と考えます。腎陽が不足すると、体が冷えやすくなり、水分や脂肪のめぐりも悪くなり、下半身を中心に締まりのない肥満が起こりやすくなります。
そのため、治療方針としては腎陽を補うことが最も適切です。
この選択肢は誤りです。
湿熱は、体の中に余分な水分と熱がこもった状態です。湿熱では、体が重だるいだけでなく、口の苦さ、尿の色が濃い、便がねばる、暑がる、皮膚の炎症などがみられやすいです。
今回の症例では、熱の症状よりも、下腹部や腰の冷え、脈が遅く弱いことが目立ちます。熱を除く治療方針ではなく、冷えた体を温める方向で考える必要があります。
この選択肢は誤りです。
瘀血は、血の流れが悪くなっている状態です。刺すような痛み、固定した痛み、顔色や唇の暗い色、月経痛、しこりなどがみられやすいです。
今回の症例では、痛みや血の滞りを強く示す症状は中心ではありません。主な手がかりは、冷え、だるさ、息切れ、遅弱の脈です。そのため、瘀血を除く治療方針は最も適切とはいえません。
この選択肢は誤りです。
心気が不足すると、動悸、息切れ、不安感、疲れやすさ、顔色の悪さなどがみられることがあります。
今回の症例には息切れがありますが、中心となる症状は、下腹部や腰の冷えと下半身を中心とした締まりのない肥満です。これは心の働きよりも、体を温める腎陽の不足を考える症状です。
この選択肢が正しいです。
腎陽は、体の下の方を温めたり、水分代謝を助けたり、活動する力を支えたりする働きがあります。
腎陽が不足すると、下腹部や腰が冷え、体がだるくなり、動くのが面倒になります。また、水分のめぐりが悪くなり、下半身にむくみや締まりのない肥満が出やすくなります。
今回の症例では、殿部や大腿部が締まりなく肥満していること、下腹部や腰が冷えてだるいこと、脈が遅く弱いことから、腎陽不足と判断できます。したがって、治療方針は腎陽を補うことが適切です。
覚えておくポイントは、冷え、腰や下腹部のだるさ、下半身の締まりのない肥満、遅く弱い脈がそろったら、腎陽不足を考えることです。
この症例は、食べすぎによる肥満というより、体を温めて動かす力が弱くなり、水分や脂肪のめぐりが悪くなっている状態です。
そのため、治療方針は腎陽を補うことが最も適切です。
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02
肥満による腰や下腹部の冷え、だるさ、息切れ、遅弱脈から、体を温めて水分の代謝を促すエネルギー(腎陽)が不足した腎陽虚の状態です。水分の停滞が引き起こされているため、治療方針としては腎陽を補うことが適切となります。
誤りの解答です。
体に熱と湿気が停滞している状態を改善する方針です。本症例は冷えが強いため、熱を冷ます治療は適しません。
誤りの解答です。
血の巡りが滞っている状態(刺すような痛む、顔色が暗い、唇が紫など)を改善する方針です。本症例は血の滞りではなく、温めるエネルギー不足が本質のため適しません。
誤りの解答です。
心臓や精神機能を司る心のエネルギー不足(動悸、不安感、精神疲労など)を改善する方針です。本症例は下半身の冷えやだるさの腎の症状が主であるため適しません。
正しい解答です。
生命力の源であり体を温める腎陽を補う方針です。腰や下腹部の冷え、締まりのない肥満遅弱脈といった腎陽虚の症状を改善するために最も適切です。
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03
答えは「腎陽を補う。」です。
本症例は倦怠感、息切れ、腰や腹部の冷えがみられ、脈弱は陽虚の所見であることから、腎気虚が進行し腎陽虚となったと考えられます。
湿熱は痰湿が体内に貯留すると熱化して生じます。
瘀血は血液が体内で停滞したものです。例えば心で滞れば心悸、胸悶、心痛が起こり、肺で停滞すれば胸痛、喀血が起こります。刺痛、固定痛、拒按、夜間増悪などが特徴です。
心気は心を機能させる気で、腎性から化生された源気が三焦を通り心に分配された物です。不足すると心の生理機能が失調します。
これが答えです。
腎の機能が全般的に失調すると腎気虚となり、倦怠感や息切れが起こります。気虚が進行すると腎陽の不足により温狗作用や気化作用が低下し腎陽虚となります。
腎の病症には他に腎精不足、腎陰虚があります。
腎精不足では倦怠感、無力感、制欲減退、不妊症、陽萎、無月経、耳鳴、難聴、眩暈、健忘、視力減退、脱毛、腰膝酸軟などが起こります。
腎陰虚では手足心熱、のぼせ、皮膚の乾燥、口乾、盗汗などが起こります。
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