あん摩マッサージ指圧師 過去問
第34回(2026年)
問76 (リハビリテーション医学 問14)

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問題

あん摩マッサージ指圧師試験 第34回(2026年) 問76(リハビリテーション医学 問14) (訂正依頼・報告はこちら)

次の症例について、問いに答えよ。
「45歳の男性。6日前に感冒様症状を認めた後、両下肢のしびれと筋力低下が出現。数日で歩行困難となり、上肢にも麻痺が進行した。深部腱反射は消失。髄液検査では蛋白細胞解離を認めた。」

急性期のリハビリテーションについて正しいのはどれか。
  • 関節可動域訓練は禁忌である。
  • 呼吸機能が低下した場合、呼吸理学療法は禁忌である。
  • 段階的に運動負荷を調整し、疲労の蓄積を避ける。
  • 上肢の訓練を優先する。

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この過去問の解説 (2件)

01

正しい選択肢は、【段階的に運動負荷を調整し、疲労の蓄積を避ける。】です。

この症例では、感冒様症状の後に、両下肢から上肢へ進行する筋力低下、深部腱反射の消失、髄液検査での蛋白細胞解離がみられています。これらは、【ギラン・バレー症候群】に特徴的な所見です。

ギラン・バレー症候群の急性期では、麻痺が急速に進行し、呼吸に必要な筋肉まで弱くなることがあります。リハビリテーションは早期から行いますが、無理な運動で疲労を強めないように、【患者の状態に合わせて運動の量や強さを調整すること】が大切です。

選択肢1. 関節可動域訓練は禁忌である。

誤りです。

ギラン・バレー症候群の急性期では、筋力低下のために自分で体を動かしにくくなります。そのまま動かさない状態が続くと、関節が固くなり、麻痺が回復しても日常生活の動作に支障が残ることがあります。

そのため、急性期から、患者の状態に配慮しながら【他動的な関節可動域訓練】を行い、関節が固まることを防ぎます。関節可動域訓練は禁忌ではありません。

選択肢2. 呼吸機能が低下した場合、呼吸理学療法は禁忌である。

誤りです。

ギラン・バレー症候群では、呼吸に関係する筋肉が弱くなり、呼吸機能が低下することがあります。この場合は、呼吸状態を十分に確認し、必要に応じて人工呼吸管理などの対応を行うことが重要です。

呼吸機能が低下したからといって、呼吸に関するリハビリテーションが一律に禁忌になるわけではありません。状態に応じて、呼吸器合併症の予防や呼吸を助けるための支援を、安全に配慮して行います。

選択肢3. 段階的に運動負荷を調整し、疲労の蓄積を避ける。

これは適切な記述です。

ギラン・バレー症候群では、筋力低下だけでなく、強い疲労がみられることがあります。特に急性期は症状が進行する可能性があるため、最初から強い筋力訓練や長時間の運動を行うのではなく、【全身状態や麻痺の程度に合わせて、無理のない負荷から進めること】が大切です。

早期からリハビリテーションを行うことは重要ですが、疲労が強く残るような過度の運動は避け、休息を取り入れながら段階的に行います。

選択肢4. 上肢の訓練を優先する。

誤りです。

この症例では、下肢のしびれや筋力低下から始まり、歩行が困難になった後に上肢にも麻痺が進行しています。しかし、急性期のリハビリテーションでは、上肢だけを優先するのではありません。

呼吸状態、関節の動き、寝返りや座位などの基本動作、褥瘡や血栓の予防などを含めて、【全身の状態に合わせた包括的な対応】を行います。麻痺の部位や程度は患者によって異なるため、一律に上肢の訓練を優先するという考え方は適切ではありません。

まとめ

この症例は、【ギラン・バレー症候群】を示しています。ギラン・バレー症候群では、感染症の後に手足の麻痺が進行し、深部腱反射の消失や髄液検査での蛋白細胞解離がみられることがあります。

急性期のリハビリテーションでは、【関節が固まることを防ぐための関節可動域訓練】や、【呼吸機能の低下に対する安全な管理と支援】が重要です。

また、筋力低下や疲労が強い時期であるため、【運動負荷は段階的に調整し、疲労をためないように進める】ことを覚えておきましょう。

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02

答えは「段階的に運動負荷を調整し、疲労の蓄積を避ける。」です。

この症例は、ギラン・バレー症候群を表しています。

感冒症状の後、深部腱反射が消失していることから末梢神経麻痺が生じており、髄液検査で蛋白細胞解離がみられるのは、ギラン・バレー症候群の特徴的な所見となります。


 

選択肢1. 関節可動域訓練は禁忌である。

ギラン・バレー症候群における急性期のリハビリテーションでは、拘縮を予防するために発症早期から開始することが重要となります。


 

選択肢2. 呼吸機能が低下した場合、呼吸理学療法は禁忌である。

呼吸筋麻痺により呼吸障害がある症例の場合、呼吸理学療法が必要となります。


 

選択肢3. 段階的に運動負荷を調整し、疲労の蓄積を避ける。

麻痺筋の筋力に応じて、筋力強化訓練を行うことがあります。自動抵抗運動で筋力強化訓練を行う場合は、筋疲労を起こすことがあるため、訓練は翌日まで筋痛や疲労を持ち越さない程度まで調節することが大切です。


 

選択肢4. 上肢の訓練を優先する。

ギラン・バレー症候群ではADL向上を目的に、起き上がり訓練、起立・歩行訓練といったことを実施します。

上肢・下肢と共に遠位筋の筋力低下が残存しやすいですが、先に下肢のリハビリテーションを積極的に行い、下肢装具や自助具、車椅子などの補装具を活用することで、ADLの向上につながります。


 

まとめ

急性期のリハビリテーションでは、麻痺が進行している時期であり、筋萎縮や拘縮の予防と二次的合併症の予防が重要となります。


 

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