あん摩マッサージ指圧師 過去問
第34回(2026年)
問66 (リハビリテーション医学 問4)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

あん摩マッサージ指圧師試験 第34回(2026年) 問66(リハビリテーション医学 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

心臓リハビリテーションにおける運動療法の禁忌はどれか。
  • 末梢動脈閉塞性疾患
  • 持続性心室頻拍
  • 冠動脈形成術後
  • ペースメーカー留置術後

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (2件)

01

答えは「持続性心室頻拍」です。
心臓リハビリテーションの分野として、運動負荷試験による循環器系の評価、心筋憶測のリハビリ、心臓外科手術後のリハビリ、心・循環器疾患の予防などがあげられます。
心臓リハビリテーションの適応としては、心筋梗塞・狭心症、冠動脈バイパス術後、弁膜症術後、冠動脈形成術後、心不全、心移植後、補助人工心臓植込み後、大血管疾患、末梢動脈閉塞性疾患などです。

 

選択肢1. 末梢動脈閉塞性疾患

主に四肢の動脈閉塞がみられる疾患の総称であり、動脈硬化や炎症により四肢動脈が狭窄・閉塞するもので、閉塞性動脈硬化症が代表的です。
末梢動脈の慢性閉塞のために虚血を起こし、間欠破行を引き起こしている場合、運動療法の効果が期待できます。
虚血により生じる間欠破行において運動療法の目的は、側副血行路、血管内皮機能、歩行効率の改善などがあげられます。

 

選択肢2. 持続性心室頻拍

心室頻拍とは、危険な不整脈であり、心室細動に移行する可能性があります。
そのなかで持続性心室頻拍は、30秒以上持続するか、血行動態が不安定となるものをさします。
心室細動を引き起こす重篤な不整脈であるため、運動療法は禁忌症となります。

 

選択肢3. 冠動脈形成術後

冠動脈形成術とは、狭くなった冠動脈に対してカテーテルを用いる治療法の総称のことです。
血管内腔を広げて血管を形成、あるいは再灌流させる治療法であり、狭心症などに対して実施されます。
再発予防と体力回復を目的に運動療法によるリハビリが行われます。

 

選択肢4. ペースメーカー留置術後

ペースメーカーとは、洞結節などの刺激電動系の代わりに心臓に電気刺激を与えて心拍を調節する治療法のことです。
植込み式ペースメーカーの留置術後は、適度な運動であれば行うことができます。
ただし、リード(導線)に強い衝撃がかかるような激しい運動は避ける必要があります。

 

まとめ

心臓リハビリテーションにおける運動療法の絶対禁忌は、うっ血性心不全、急性心筋梗塞、不安定性狭心症、急性大動脈解離、重篤な不整脈(持続性心室頻拍)、高度な大動脈弁狭窄症、急性感染症、静脈血栓急性期などです。
心臓リハビリテーションの適応と禁忌を把握しておきましょう。

 

参考になった数1

02

正しいのは、「持続性心室頻拍」です。

心臓リハビリテーションでは、患者の状態に合わせて運動療法を行い、体力や日常生活の能力を回復させます。しかし、運動によって重い不整脈が悪化し、命に関わる危険がある場合には、運動療法を行うことはできません。

持続性心室頻拍は、心臓の心室が異常に速く動く危険な不整脈です。血圧が低下したり、心室細動や心停止につながったりするおそれがあるため、コントロールされていない持続性心室頻拍は、運動療法の禁忌となります。

選択肢1. 末梢動脈閉塞性疾患

これは誤りです。

末梢動脈閉塞性疾患は、主に足の動脈が狭くなったり詰まったりして、歩くと足が痛むなどの症状が現れる病気です。

慢性の末梢動脈閉塞性疾患では、歩行を中心とした運動療法が治療として行われます。特に、歩くと足が痛み、休むと改善する間欠性跛行がある場合には、監視のもとで行う歩行運動が勧められます。

ただし、急に動脈が詰まった場合や、重い足の虚血に感染を伴う場合などは、運動療法を行えないことがあります。したがって、末梢動脈閉塞性疾患であることだけで、運動療法の禁忌となるわけではありません。

選択肢2. 持続性心室頻拍

この選択肢は正しいです。

持続性心室頻拍は、心臓の心室から速いリズムが続けて起こる不整脈です。心臓が十分に血液を送り出せなくなり、血圧低下、意識消失、心室細動などにつながる危険があります。

日本循環器学会のガイドラインでは、血液の循環に異常を起こすコントロール不良の不整脈として、持続性心室頻拍は積極的な運動療法の絶対的禁忌に含まれています。

そのため、まず不整脈の治療や状態の安定化を優先し、安全が確認されるまでは運動療法を行いません。

選択肢3. 冠動脈形成術後

これは誤りです。

冠動脈形成術は、狭くなった冠動脈をカテーテルで広げ、心筋への血流を改善する治療です。

冠動脈形成術後は、状態が安定し、ほかに運動を妨げる病態がなければ、心臓リハビリテーションの対象となります。運動療法は、体力の回復だけでなく、再発予防や生活習慣の改善にも役立ちます。

したがって、冠動脈形成術を受けたこと自体は、運動療法の禁忌ではありません。

選択肢4. ペースメーカー留置術後

これは誤りです。

ペースメーカーは、脈が遅くなりすぎる不整脈などに対して、適切な心拍を保つために用いられる機器です。

ペースメーカー留置術後であっても、状態に応じて運動療法を行うことがあります。ただし、運動中の心拍数の変化、血圧、不整脈、ペースメーカーの設定などを確認しながら、安全に進めることが大切です。また、手術直後には、創部やリード線に負担をかけないよう注意が必要です。

したがって、ペースメーカー留置術後であることだけを理由に、運動療法が禁忌となるわけではありません。

まとめ

心臓リハビリテーションの運動療法は、心疾患や末梢動脈疾患の患者が、体力を回復し、再発を予防するために行う大切な治療です。

しかし、コントロールされていない危険な不整脈がある場合には、運動によって状態が悪化するおそれがあります。特に、持続性心室頻拍は、心室細動や心停止につながる危険があるため、運動療法の禁忌となります。

末梢動脈閉塞性疾患、冠動脈形成術後、ペースメーカー留置術後は、状態を確認したうえで運動療法が行われることがあると整理しておきましょう。

参考になった数0