あん摩マッサージ指圧師 過去問
第33回(2025年)
問82 (午後 問2)

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問題

あん摩マッサージ指圧師試験 第33回(2025年) 問82(午後 問2) (訂正依頼・報告はこちら)

運化を主る臓に剋される臓の生理作用はどれか。
  • 疏泄
  • 納気
  • 統血
  • 粛降

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この過去問の解説 (3件)

01

運化とは、水穀を精微と化して、

全身に運ぶ機能のことであり、

脾の生理作用です。

 

 

五行論では、

自然界のあらゆるものは

5つの要素に分類することができ、

それぞれが相互的に影響を及ぼして

存在していると考えます。

 

また、対立する要素には、相剋とよばれる、

働きを抑制する関係があります。

 

 

土に属する脾に剋される臓は、

水に属する腎ですので、

この生理作用を選択します。

選択肢1. 疏泄

疏泄は、

気が全身に巡るよう調節する作用です。

 

これは、肝の生理作用ですので、

正答として適切ではないと考えられます。

 

選択肢2. 納気

納気は、

肺から取り入れた気を体内に納める作用です。

 

腎の生理作用を示していますので、

これが正答であると考えられます。

選択肢3. 統血

統血は、

血が脈外に漏れ出るのを防ぐ作用です。

 

これは脾の生理作用ですので、

正答として適切ではないと考えられます。

選択肢4. 粛降

粛降は、

体の外から取り込んだ空気を浄化し、

下へ降ろす作用です。

 

これは、肺の生理作用ですので、

正答として適切ではないと考えられます。

 

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02

運化とは脾臓の働きを指し

食事からの精(エネルギー源のもと)を吸収して全身に送る働きのことです。

剋されるとは攻撃しあう関係のことを指します。

これは五行説に則った五臓の考え方であり、脾は土を意味します。

つまり、上記の働きと対立するようなものを選択する必要があります。

選択肢1. 疏泄

疏泄とは気を滞りなく流す働きを指します。

肝の機能を指します。

よって✕です。

選択肢2. 納気

納気とは気の保持と吸収を行う腎の働きを意味します。

呼吸がスムーズになるにはこの腎の納気が重要になっています。

ここで重要な考え方が腎が五臓においての「水」であるということです。

脾「土」は腎は「水」ですので脾が剋する臓となります。

よって〇です。

選択肢3. 統血

統血とは脾が血液を血管に留めておく役割を指します。

これより剋する臓でないことがわかるため✕です。

選択肢4. 粛降

粛降とは肺の働きによって体内にきれいで新鮮な気を体内に送る働きを指します。

肺は脾と相生の関係にあるため✕です。

まとめ

五臓を理解しておく必要があり

土、水、火、金、木の関係性

相生、相剋、相乗、相侮の意味を理解しておくことが求められます。

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03

正しい選択肢は 納気 です。
運化をつかさどる臓は脾です。五行説では脾(=土)は腎(=水)を剋します。

したがって「脾に剋される臓」は腎となり、その代表的な生理作用が気を納めて呼吸を助ける働き(納気)です。

 

 

 

 

選択肢1. 疏泄

気や血の流れを巡らせる肝の働きです。

脾ではなく肝の作用なので該当しません。

選択肢2. 納気

腎が外から取り入れた呼吸の気を体内にしっかり引き込む作用で、腎の特徴的機能です。脾(運化)が剋する相手が腎(水)であることから、これが正しい組合せになります。

選択肢3. 統血

血が脈外に漏れ出ないように保つ脾の作用です。

今回は「剋される臓」の働きを問うているので当てはまりません。

選択肢4. 粛降

肺が呼吸の気を清めて下へ降ろす働きです。

肺(金)の作用であり本問の条件に合いません。

まとめ

・運化を主る臓:脾(土)

・脾が剋する臓:腎(水)

・腎の代表的生理作用:納気
したがって、選択肢の中で条件を満たすのは 納気 です。

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